- 具体的には、「読み切る感覚をもう一度」
という考えのもと、すべての本を、100ページ前後の仕上がりにします。
まさに、「コーヒータイム」に読み切ることだってできる。
それにより、一冊を読了するという喜びを、体感してもらう。
読了感覚を身体化することで、本という世界にふたたび近づいてもらう。
(本を一冊まるごと読み終わったときの余韻がたまらない…)
(もっともっと浸かっていたい…)
そんなふうに、本シリーズの一冊が引き金となって展開していくことを願ってやみません。
「一冊を読む時間がなくて…」という、あまりにしばしば耳にした声にお応えできればと思います。 - 実際、「コーヒーと一冊」の創刊3冊は、「新人」の書き手の方々ばかり。
いずれもミシマ社のウェブマガジン「みんなのミシマガジン」連載時から好評を博した3本です。
もちろん、新人の方のものレーベルではありません。
今後、著名な方々にも書いていただく予定です。
同時に、これから活躍していっていただきたい書き手の方々が、一歩目、二歩目を踏み出す場としても、積極的でありたい。そう思っています。
「小さな総合出版社」として、ジャンルではなく、さまさまな「面白い!」を基準に据えます。 - よく知っている何人かの書店員さんを思い浮かべても、終わりのない後退戦を強いられているような状況が現実にあります。
けれど、同じがんばりでも、その先に光があると感じることができれば、人は続けることができる。
本シリーズでは、買い切りというやり方をとることで、書店に、通常の取引のおよそ倍の利益が入るようにします。
本屋さんが届けたい本をしっかり届けていく。
そうすることで、経済面においても、気持ちの面においても、循環していく。そういう流れをつくっていきたい。
これはその大きな変化のための、小さな一歩でもあります。
このように、読者、本屋さん、書き手、出版社、すべてが共存していくための一歩を踏み出す。
「コーヒーと一冊」はそういうシリーズです。